前任の松ケ崎中学時代に妻の里美(倍賞美津子)を亡くした坂本金八(武田鉄矢)は､そのショックで教壇から遠ざかっていた｡ある日､桜中学の野村孝一郎校長(早崎文司)が金八に泣きついてきた｡今の3年B組は何人も担任を追放し､受験生にとって大事なこの9月にも女性教師が辞めてしまったという｡

3年B組の石田智樹(古屋暢一)がクラスメートの石築朋子(小野寺菜央)を殴った｡智樹は偶然当たっただけだと言い張るが､朋子は思い切りロッカーに頭をぶつけて床に倒れた｡金八(武田鉄矢)が駆け付けた時には朋子は顔を腫らし､身動きひとつしなかった｡金八は智樹にことの次第を聞くが､わざとやったわけではないから謝らないと主張した｡

不登校の蓑田紀美(藤田瞳子)は相変わらず学校に来ない｡金八(武田鉄矢)は心配して紀美の家を訪ねた｡紀美の母･友紀(水木薫)は美容院を経営しながら､女手1つで紀美を育ててきた｡友紀が紀美に不登校の理由を聞いても､言いたくないの一点張りらしく､金八としては､しばらく様子を見るほかなかった｡

学級総会が3年B組で開かれることに｡議題は班替えということだが､金八(武田鉄矢)の本当の狙いはいじめの芽を摘むことにあった｡生徒たちがいじめの標的としてあげたのは､伸也(小池直樹)だった｡これ以上友達の伸也をいじめないでほしいと立ち上がったのは､豊川康(若菜大輔)だ｡ところが､伸也を1番いじめてたのが､ほかならぬ康だったから､一同は驚く｡

金八(武田鉄矢)が紹介したスポーツチャンバラ､略して”スポチャン”が3年B組で流行り始めた｡受験勉強や塾通いでストレスの溜まっている生徒たちは､一時の息抜きに水を得た魚のようだ｡とりこになったのは生徒だけではなく､数学の阿部一智先生(前田淳)も子どもたちに混じって､スポンジの刀を振り回した｡

桜中学で合唱コンクールが開かれることになった｡これから本格的に受験準備に入る3年生にとっては､最後の集団行事になる｡全力で臨もうとする3年B組の女子たちだが､やる気のない者も多い｡音楽の八木先生(城之内ミサ)の伴奏で練習しても､救いようもないほどバラバラ｡金八(武田鉄矢)の指導で参加することだけは決まったが､先が思いやられる｡

3年B組の樫木真穂(幸早恵子)が授業中､カッターを自らの手にあてた｡放心状態の真穂は何かを思い詰めている様子で､血を見て騒ぎ出したクラスメートの叫び声で我に帰った｡保健室に担ぎ込まれた真穂だが､金八(武田鉄矢)が駆け付けた時には落ち着きを取り戻していた｡原因を聞き出すと､真穂は母親の祥子(梶三和子)とのトラブルを打ち明けたが､2人の間に何があったのかは言おうとしなかった｡

3年B組の杉山修一(佐々木卓馬)が恋をした｡相手は金八(武田鉄矢)の長女･乙女(星野真理)｡中華料理店を営む自分の両親を騙して､修一は金八のいない間に坂本家にせっせとラーメンの出前を届ける｡しかし､乙女もそう何度も修一の好意に甘えるわけにはいかない､代金を払うと言うが､修一は受け取らない｡そんな中､修一の魂胆を見破ったのはクラスメートの坂田拓也(渡辺卓)だった｡

3年B組では進路指導の三者面談が始まった｡志望校選択の目安となる偏差値がなくなってからというもの､どこの学校が自分の能力に合ってるのかがわからず､生徒たちの不安は募るばかり｡金八(武田鉄矢)は生徒たちになぜ偏差値制度をなくしたかをわかりやすく説明するが､本人たちにはよく理解できない様子｡

不登校の紀美(藤田瞳子)が学校に行く決心をした｡再三に渡って登校を促していた宮沢歩(橋本光成)の努力がやっと実ったことになる｡紀美の元気な姿を見て､金八(武田鉄矢)を始め3年B組の生徒たちは大喜び｡これで全員の生徒がそろってホッと一息の金八だが､今度は歩が両親の事で騒ぎを起こした｡歩は15年前､当時中学3年生だった保(鶴見慎吾)と雪乃(杉田かおる)の間に生まれた｡

両親の事をからかわれて家を飛び出した歩(橋本光成)は､池内先生(吉行和子)宅で一夜を過ごした｡翌朝､金八(武田鉄矢)に警察から電話が入った｡前夜､倉庫荒らしがあり､現場に歩のコートが落ちていたというのだ｡金八は歩を連れて警察へ向かい､歩は前夜1人でディスコに行き､見知らぬグループにコートをはぎ取られた事実を話し､帰宅が許可された｡金八が学校に戻ると､3年B組では､歩の話題で持ちきりだった｡そんな時､金八は卒業生の山田麗子(三原じゅん子)に呼び出され､そこには星野清(近藤真彦)も来ていて…｡

年が明け､私立高校の推薦入試が始まった｡試験の当日､金八(武田鉄矢)のところに康(若菜大輔)から電話が入った｡一緒に試験会場に向かっていた伸也(小池直樹)が､突然現れた犬を追って行方不明になったというのだ｡伸也を探していたのでは康も試験に間に合わないので､金八は半ベソの康に伸也のことは諦めるよう説得した｡その後､美香(小嶺麗奈)が受験した高校から電話がかかってきた｡

桜中学を14年前に卒業した加藤優(直江喜一)が突然､金八(武田鉄矢)を訪ねてきた｡同級生の渡辺八重子(川上麻衣子)について相談に乗ってほしいという｡八重子は夫とうまくいってないらしく､このままだと離婚かもしれないとのことだった｡その夜､今度は雪乃(杉田かおる)が金八の家にやってきて…｡その頃､3年B組の日下信二(小野寺行哉)が自分の部屋で籠城を始める｡

都立高校の願書提出日がやってきた｡金八(武田鉄矢)は3年B組全員に､提出する時の心得を話して聞かせた｡志望校別にグループを作り､それぞれが目指す高校に向かった｡その中で港東高校に向けて出発したグループの中の1人･美香(小嶺麗奈)が突然､願書提出に行かないと言い出す｡

私立高校入試前日､金八(武田鉄矢)は生徒たちの緊張を解消しようと3年B組全員でスポーツチャンバラ大会を企画した｡一方､帰宅した美香(小嶺麗奈)を出迎えたのは､見知らぬ不動産屋だった｡美香の母親･沙耶(寺田路恵)からの依頼でマンションを査定しているという｡

私立高校の合格発表が始まり､佐藤賢治(反田孝幸)たち秀才組が3人も名門の開栄高校に受かったことは､桜中学始まって以来の快挙だった｡たとえ私立に失敗しても､まだ都立がある､と金八(武田鉄矢)は植田浩子(井村翔子)たち都立挑戦組にエールを送ろうと3Bに提案｡しかし､本人たちはさらし者にするのか､と反発した｡

都立高校の合格者が発表された｡3年B組では智樹(古屋暢一)､修一(佐々木卓馬)､拓也(渡辺卓)､朋子(小野寺菜央)の4人が不合格｡知らせを受けた金八(武田鉄矢)は学校で4人を待つが､修一と拓也だけは姿を現さなかった｡その頃､当の修一たちは､とあるライブハウスにいて…｡

桜中学で美術教師をしていた田沢悦子先生(名取裕子)から､久々に連絡が入った｡今は海外で画家として活躍していて､個展のために帰国し､金八の家にやってくるという｡普段は遅くまで仕事をしている金八だが､大急ぎで帰宅した｡悦子が帰った後､幸作(佐野泰臣)は金八に､悦子先生となら再婚してもいいと言う｡

今まで進路が決まっていなかった3年B組の仲間も､無事行き先が決定した｡二次募集に合格した生徒､調理学校へ進学する修一(佐々木卓馬)などさまざま｡交通事故で入院していた賢治(反田孝幸)も退院した｡卒業までの短い間､金八(武田鉄矢)は中学生活の思い出に残る授業をしようと以前から考えていた”ディベート”､要するに”議論のスポーツ”を実現することに｡

先生たちの発案で､｢卒業する生徒に贈る教師たちのやりたかった授業｣が行われることに｡職員室では金八(武田鉄矢)をはじめ､先生たちが授業の打ち合わせで大忙し｡まずは家庭科と社会科の授業として､本場のインドカレーを作ることになった｡北先生(金田明夫)の指導でスパイスから調合して作る本格的なカレーに､3年B組の生徒は興奮気味｡

卒業まであと1週間という時に､3年B組の伸也(小池直樹)が風邪を引いた｡母親の絹子(澤井伽名子)は学校を休ませると電話を入れたが､本人は登校したくて仕方ない｡我慢できなくなった伸也は親友の康(若菜大輔)に頼んで､パジャマのまま学校に連れて行ってもらった｡しかし伸也はすぐに保健室に担ぎ込まれ､金八(武田鉄矢)に説教される始末｡

卒業式の前日､3年B組の伊藤美文(宮本ゆか)が金八(武田鉄矢)に話があると言い出す｡美文は合格した高校を諦め､祖国の台湾に帰るというのだ｡長いこと入院し余命宣告をされ､生まれた村で余生を送りたいという祖父について行くという｡そして卒業式の当日､卒業生を代表した答辞で､3Bの美香(小嶺麗奈)が教師たちに向かって話し始めた｡