新・巨人の星 (1977)
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エピソード 52
大どんでん返しの正体
阪神タイガースとバッティング・コーチの契約を交わしたビル・サンダー。「何故この俺を、今になって見捨てるんだ」と嘆く飛雄馬。ビルの気持ちを揺さぶったのは、父・星一徹と悟った飛雄馬。その怒りから飛雄馬は、右腕で思いきり父・一徹の幻影に向けボールを投げた。その球は唸りを上げた剛速球としてバックネットに突き刺さっていった。飛雄馬の隠れた才能に惚れ込んだビルは、土壇場で阪神タイガースとの契約を打ち切る。その話を聴いた星一徹は、花形満に「大どんでん返し」「無限地獄」の秘密を語り始めた。
もっと読む右投げ・新たなる波紋
右腕で剛速球を放つ星飛雄馬の姿をバックネット裏に隠れ観ていた長島茂雄は、飛雄馬の変貌ぶりに嬉しい衝撃を受ける。「最初は代打専門で、その間に投手として復帰させたい」と、伴は長島に直訴していく。同じ頃、阪神タイガースの吉田監督が花形満をホテルに呼び出し、相談を持ちかけてきた。それが、ビル・サンダーのコーチ招聘の復活話だった。なんとしても飛雄馬を復活させたくない花形満と星一徹だったが…。
もっと読む電話の謎・明子の迷い
昭和51年新春。すでに飛雄馬は、巨人軍復帰に向けた練習に明け暮れていた。その頃花形家に、1本の電話が。受話器を取った明子は、思わぬ人からの電話を受け、驚きを隠せずにいた。練習グラウンドに着いた飛雄馬。彼を待っていたのは姉の明子だった。明子は、長島監督から電話があったと報告。その頃長島は、父・星一徹のもとを訪れていた。「飛雄馬くんを長島巨人軍に欲しい」。その声を聞いた一徹は、長島監督に「家族として、もう野球地獄には反対だ。その代わり奪っていくのであれば自由にすればいい」と告げた。
もっと読むビル・サンダーの秘策
キャンプの模様を華々しく紹介していくテレビでの野球ニュース。かつての栄光をつかんだ名投手の星飛雄馬が「もう一度復帰を」と夢み、テスト生として練習に参加している姿を、そのニュースが全国に伝えた。嘲笑のネタにされる飛雄馬。虐げられた環境の中努力を続ける飛雄馬にチャンスを与えようと、ビル・サンダーが「巨人軍入団のための秘策」を考案した。その秘策を手土産に、伴宙太とビル・サンダーが宮崎入りを果たす。飛雄馬と再会した2人。そしてビルが告げたのは、巨人軍全員を敵にまわす危険な秘策だった。
もっと読む必殺のスライディング
華やかに始まった長島巨人軍の紅白戦。「グラウンドに血の雨が降るばい」。和やかなムードで進む紅白戦に対し、伴は心の中でそうつぶやいた。そして告げられた、「ピンチヒッター星」の名前。飛雄馬の打った打球は、みごとヒットを記録。一塁に出塁した飛雄馬は、鋭い牙を剥き出しながら二塁へ盗塁。相手を殺傷しかねないスクリュースピンスライディングを繰り出した。その凄まじい殺気と凶器的なプレイに戦慄を覚えたナインたち。場内から罵声飛び交う中、飛雄馬は何度も果敢にスライディングを決めようとしていく。
もっと読む新たなる決意・背番号3
紅白試合後、飛雄馬に「宿舎のロビーに来るように」と告げた長島監督。会議室では、星の処遇についてのミーティングが行われていた。「味方に対してさえも真剣にプレイできる選手こそ、今の巨人軍には必要」。ロビーで待つ長島監督が飛雄馬に告げたのは、「巨人軍の選手は長髪を禁止されてるんでな」という言葉だった。晴れて正式入団の決まった飛雄馬は、悲願だった巨人軍への復帰の第一歩を果たす。しかも飛雄馬が過ごすホテルの部屋に用意されていたのは、長島茂雄が背負ってきた背番号3番のユニフォームだった。
もっと読む打倒! タブチ・カケフ
舞台は、巨人VS阪神戦。再び抑えの投手としてマウンドに上がった飛雄馬。吉田阪神は、飛雄馬体力消耗攻略策としてバント攻勢をかけるが、その策略を先読みした長島監督によって、狙いは阻止される。飛雄馬は、阪神の2枚看板である掛布と田淵との投打勝負にすべての神経を注いでいた。2つの投法を用いた飛雄馬は、掛布との心理戦で見事勝利。そして田淵もまた、ワインドアップとノーワインドアップ投法との使い分けにより、打つタイミングを完璧に狂わされていた。そんな田淵との、決め球勝負の行方は…。
もっと読む決戦! 飛雄馬対左門
星飛雄馬に対する賛否の声がスポーツ新聞を賑わせていく。同時に新聞は、左門豊作のスランプにあえぐ姿も伝えていた。その理由は、対・星飛雄馬用にと、試合でも鉛入りのバットを振っていたからだ。対・大洋ホエールズ戦、9回二死、最後のバッターとして左門が打席に。もちろん、リリーフは星飛雄馬。制球難にあえぐ飛雄馬のボール球をすべてファールに。あくまでも剛速球との勝負に命を賭ける左門と飛雄馬。血だらけの手でバットを振る左門。そして運命の第29球目。ど真ん中の剛速球を打った左門だったが…。
もっと読む逆転! 日本シリーズ
阪急ブレーブスとの日本一を賭けた日本シリーズ。長島巨人は、阪急の好調な打線を抑えきれず、いきなり3連敗を喫してしまう。後のない長島巨人軍。「巨人軍の名にかけて、なんとしても一矢をむくえ」。迎えた第4戦、ついに飛雄馬がマウンドへ。荒球とコントロール球を使い分けながら、次々と阪急の好打者たちを飛雄馬は打ち取っていく。そして迎えた四番打者のマルカーノ。彼は飛雄馬の剛速球との真剣勝負を挑むため、次々ボール球をカット。ど真ん中に来たボールを芯で捉えたマルカーノのバットだったが…。
もっと読む驚異! 殺人ライナー
日本シリーズは、巨人軍が3勝3敗まで持ち越した。阪急陣は、「連敗は星のノーコン投球に狂わされたからや」と分析。最終戦に向け、星飛雄馬対策を編み出した。それが「殺人投球には殺人打法で」ということだった。リリーフ登板した飛雄馬。阪急陣は、ノーワインドアップ投法で投げた球を、徹底してピッチャー急襲の弾丸ライナーとして打ち返し、飛雄馬を追い詰めていく。阪急が仕掛けたピッチャー殺しに対し、飛雄馬は秘策を編み出した。それが、ピッチャー返しの打球をスクリュースピンで蹴落とすことだった。
もっと読む始動! 宿命の星・花形
「大リーグボール養成ギブス右投手用」を身につけ、練習に明け暮れる飛雄馬。徐々にコントロールも定まり、次期シーズンへの期待も高まっていく。長島巨人軍は、ついに合同自主トレーニングへ突入。キビキビとした選手たちの中、一人ランニングにさえもたつく飛雄馬。不調な飛雄馬を観て、先を心配する長島監督やコーチ陣たち。だが、ライバルの花形は見抜いていた、飛雄馬が身体にギブスを付けていることを。そして花形も、人知れず再起のための特訓を開始した。やがて長島監督も、飛雄馬のギブスのことに気づき…。
もっと読む試練のテスト生・花形
舞台は、広岡監督率いるヤクルトスワローズのキャンプ風景。記者陣に隠れ、秘密裏に出会う広岡監督と花形満。花形は広岡監督に懇願した、「花形満、ヤクルトスワローズの一員としてプロの場に復帰したい」と。しかも花形は、「まずはテスト生から」と依願していく。飛雄馬完全復活のニュースかけ巡る中、ヤクルトスワローズのグウランドに、テスト生として練習に挑む花形満の姿があった。抜群なセンスを見せる花形。同じく飛雄馬も、宿命とのライバルの復活に対し、「どちらかが燃え尽きるまで闘う」と誓うのだった。
もっと読む右投手用ギプスの成果
形満、ロメオ南條、左門豊作。飛雄馬のライバルたちは、オープン戦とはいえ派手な話題を振りまいていた。もちろん長島監督も、飛雄馬に最高の舞台を用意していた。それが昨年の日本シリーズの覇者阪急ブレーブスとのオープン戦の試合で、星飛雄馬を先発起用することだった。「今年の日本シリーズの前哨戦」と記者団に語る長島監督。先発に立った飛雄馬が投げた1球目はノーコンボールだった。動揺する阪急選手陣。しかも、その後の快投に、きりきり舞いさせられる選手たち。王者阪急が考案した対飛雄馬策もまた…。
もっと読むコンピューター対飛雄馬
花形満が、対飛雄馬用の練習の場として選んだのは、コンピューターが設置された部屋。そこで彼が行ったのは、コンピューターで解析した飛雄馬の球を打つシュミレーション特訓だった。ついにセ・リーグ戦が開幕。長島巨人軍は、ヤクルトを相手に迎えていた。三塁手花形の守・打・走揃った超一流プレイに翻弄される巨人。ついに、対花形用リリーフ投手として飛雄馬がマウンドへ。花形の闘志あふれる眼を観て、飛雄馬は「俺と花形さんには勝負の二文字しかない」と決意。飛雄馬の闘志みなぎる熱球を打った花形だったが…。
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